茨城愛と音楽愛ーごじゃっぺ音楽祭2016レポートー

茨城愛と音楽愛ーごじゃっぺ音楽祭2016レポートー

 

Riddim Carnivalが主催する音楽イベント「ごじゃっぺ音楽祭2016」が、6月12日勝田駅周辺で開催された。

飲食店6店舗を会場とする異例のこの音楽祭は、今年で2回目を迎える。ロックバンドだけではなく、弾き語りやヴァイオリン、さらには朗読スタイルなどといったユニークな音楽が集結し、音楽好きな人々を大いに楽しませた。

今年からはMCにお笑い芸人を起用したり、飲食店を会場にするため食券の販売を始めたり、昨年よりもはるかにパワーアップ。

この記事では茨城スナップ編集部より、当日の模様をレポートする。

 

今回のメイン会場となるSTORMY MONDAYでは、茨城出身お笑い芸人すいたんすいこうによるMCが入る。

「ごじゃっぺ音楽祭、盛り上がっていくぞー!」彼らの熱い煽りに会場はヒートアップ。そんな中オープニングアクトを務めたのは、黒スーツを身にまとった男性8人で構成されるバンド、bwpとファンキーヘッドライツ。

 

bwpとファンキーヘッドライツ

 

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まるでギャングのような風貌に驚かされたが、演奏が始まればその甘い歌声とサウンドに胸を打たれる。普段都内で活動している彼らは徐々に会場を掌握し、いつしか会場の後ろに位置していた客が次々と前へ足を踏み出すではないか。

 

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さらにはサクソフォニストが客席に降り、高々とサックスを吹き荒らす。追い打ちをかけるようにボーカルが観客を煽れば、体を動かさずにはいられない。その見事なまでのパフォーマンスに、場内は大いに沸き上がった。

 

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鈴木良平

 

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stormy mondayブッキングマネージャー鈴木は、Manboo会場にてサポートギターと共にステージに上がり、鈴木がギターをかき鳴らすと客から大きな歓声があがる。

鈴木の力強い歌声とギターの掛け合いから始まり、さらにカホン、バイオリン(王生雄貴)が次々とステージに加わりセッションを繰り広げられた。

 

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満席の会場にはひっきりなしに観客が押し寄せ入場規制が起こるほど。 坂本九の「上を向いて歩こう」のカバーも披露し、観客も手拍子に合わせ大合唱となった。

MCでは鈴木とセッションメンバー、観客全員で乾杯。 盛り上がりはこのまま最後の曲へ、RCサクセションの「いい事ばかりは ありゃしない」のカバーでManboo会場はノスタルジックな雰囲気に包まれた。

 

王生雄貴

 

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Manbooのトリを務めるのは王生雄貴。 鈴木良平のステージで巧みにバイオリンを操り、セッションを繰り広げた王生が、今度は同じセッションメンバー(カホン・ギター)を引き連れて登場。

予測不能なサウンドにManbooの観客からは歓声や拍子が絶えない。 また、鈴木良平のライブの時から全員での乾杯がお決まりになったようで、王生のライブでも何度か乾杯の音頭がとられた。

 

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さらにサポートのギターが飛び跳ねた瞬間、頭上の照明に激突し、照明を壊してしまうというハプニングが発生。これにはManbooの店員も怒るどころか大爆笑。 「持ってるんですよー。この人(笑)」と王生が茶化し、なぜかここでも乾杯が起こる笑い。

 

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後半は「bwpとファンキーヘッドライツ」の大郷(T.sax)と松村(A.sax)がセッションに加わり、会場の盛り上がりも最高潮を迎え、Manbooのステージは終了。 今回も会場は満席状態。Manbooには絶えず歓声と楽しげな笑い声が響いていた。

 

旭あゆみ

 

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武陵桃源会場では、これまでとは違った熱気を見せていた。

旭あゆみ、土浦市を拠点に活動していたアイドルグループ「T-Princess」の元メンバーがアイドルらしい、しかしどこか力強さを持つきらびやかなステージを作り上げていた。

会場も彼女をひと目見ようと駆けつけたファンで溢れかえる。旭あゆみの可愛らしいルックスからは想像もつかない圧倒的な歌唱力にファンも聴き入っていた。

 

ハローサマーグッドバイ

 

 

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未だ旭あゆみの熱気が消えることのない武陵桃源会場。そこに現れた次のアーティストは可愛らしいどこか儚げな女性と、柔和な空気を漂わせる男性2人。

浮ついた会場にノイズ音が響き渡った。無意識に耳を覆い気づけば前方でボーカルらしき女性がにこりと観客に微笑む。

「ごじゃっぺ音楽祭、はじまりはじまり」いつしかノイズ音は消え去り、聞こえてくるのはアコースティックギターの柔らかな音色と女性の柔らかな癒しの声で紡がれる物語。

 

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ハローサマーグッドバイは朗読スタイルを取る異色のアーティスト。先ほどの熱気はどこへ行ったのか。ゆったりと流れる音楽の空間に、観客はどこか安心しきった表情を浮かべていた。

 

circe

 

 

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ここまでゆるい魅力を発揮出来るバンドはあるだろうか。

観客にそう思わせたのはマリンバ・ギター・ドラムで構成される3ピースバンドcirce。「こんにちはー」ゆるりとした挨拶をするなり、マリンバの3重奏が始まった。

1つのマリンバに大の成人男性3人が固まって、猫の追いかけっこのようにマリンバを奏でる姿はシュールかわいいと言ったところか。 パフォーマンスはライブといより1つのショーを見ている気分になれる。時折はさまれる音楽コントに場内にはくすくすとした笑い声が上がった。

彼らの演奏に言葉はない。その代わり言葉を音にして伝えるというのが彼らのスタンスのよう。 最初はまばらだった観客が最終的に入場規制がかかるほどまで膨れ上がっていた。

 

リーファンデ

 

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リーファンデ(vo)を中心とする楽団Lee&Small Mountainsとして活動している彼ら。今回はLee&Small Mountainの楽曲を弾き語りで演奏。

会場のcafe ami’s styleには彼目当ての観客が多く集まり賑わいを見せた。 やわらかいリーファンデの歌声とアコースティックのサウンドが会場に響き渡り、観客もリラックスした様子で聴き入っていた。

「皆さん、一緒に歌ってください!」と彼が呼びかけると、全員での大合唱が起こり会場が一つに。ラストナンバーは昨年リリースしたシングル「Teleport City」より「山の中で踊りましょう」を歌い観客を魅了。

 

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これで終了と思いきや、「もう1曲!」と観客から声がかかり、同シングルのタイトルにもなっている「Teleport City」を披露した。キャッチーな楽曲に客の手拍子が乗り歓声が沸き起こる。会場は大盛り上がりでリーファンデのステージは幕を閉じた。

 

ごじゃっぺセッション

 

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所変わって横道屋会場。 主に弾き語りが行われていたこの会場では「ごじゃっぺセッション」——他のアーティスト同士がその場で練習もなしにセッションをしてくれる熱いイベントが繰り広げられていた。

中島みゆきの「糸」や「stand by me」のカバーに程よく酒の回った観客たちは声を上げる。 その盛り上がりは店の店員までも巻き込むほどであった。

「次はすいたんすいこうのお2人—!」盛り上がる場内に登場したのはSTORMY MONDAYでMCを務めていたすいたんすいこうの2人。

 

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もともと茨城出身の2人にとっても勝田の町は非常に親しみある場所。 それを知ってか観客の彼らを見る目もとても暖かい。横道屋からは笑い声が尽きることはなかった。

 

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スーパーアイラブユー

 

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ごじゃっぺ音楽祭メインステージのラストを飾ったのはもちろん話題のスーパーアイラブユー。 リハーサルの段階から既に会場には多くのファンが訪れていた。

MCと観客による「茨城といえばー?」「スーパーアイラブユー!」の掛け合いの中登場したスーパーアイラブユーはすぐに場内の酸素を奪った。

揺れるフロア、拳の熱気、心臓が跳ねる爆音。

彼らのライブは観客を触発するほどの鬼気迫るものがあった。

 

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「フナさん、本当に呼んでくれてありがとう。一からイベント作るなんて簡単じゃないよ。フナさんありがとう。これから5年後も50年後もごじゃっぺ音楽祭が続いて欲しい」

 

ボーカルはMC中何度もその言葉を繰り返し、その思いをぶつけるように観客の上に飛び乗った。

最後の曲が終了しても熱が冷めることはなく、アンコールでは「ロックンロールなんて嘘」を披露し幕を閉じた。

 

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感動のフィナーレ

 

フィナーレではMCのすいたんすいこうが主催者であるDJ27を呼び、このごじゃっぺ音楽祭に参加した全員にお礼の言葉を述べた。

「これからもずっと続くようなイベントにしていきたい」

そう語ったDJ27は深々と頭を下げ、微笑むような達成感に満ち溢れた笑顔を浮かべた。

 

ごじゃっぺ音楽祭2016。非常に多くの発見ができる音楽祭であっただろう。地域愛と音楽愛がぶつかり合ったこの祭典が、来年はどのような進化を遂げているのか。新しい茨城の注目イベントごじゃっぺ音楽祭に目が離せない。

 

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